

iPhone 12以降のモデルを使っている方なら、MagSafe対応のモバイルバッテリーが非常に便利です。背面にピタッと磁力で吸着させるだけで充電が始まるため、ケーブルを持ち歩く必要がありません。
しかし、市場には様々なメーカーから多種多様な製品が販売されており、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。今回は、iPhone MagSafe対応 モバイルバッテリーの選び方から、購入時のチェックポイント、快適に使うためのコツまで詳しく見ていきます。
MagSafe対応モバイルバッテリーとは

MagSafeは、Appleが開発した磁気吸着技術です。iPhone 12以降の全モデルに搭載されており、専用のアクセサリーを磁力で正確な位置に取り付けられるのが特徴です。
通常のモバイルバッテリーとの違い
通常のモバイルバッテリーはケーブルで接続する必要がありますが、MagSafe対応モバイルバッテリーはiPhoneの背面にくっつけるだけで充電が開始されます。ケーブルレスなので持ち運びが楽で、使いたい時にすぐ使えるのがメリットです。
対応機種
MagSafe対応のiPhoneは、iPhone 12、iPhone 13、iPhone 14、iPhone 15、iPhone 16の各シリーズです。miniやPro、Pro Maxといったバリエーションも全て対応しています。ただし、iPhone 11以前のモデルは非対応なので注意が必要です。
容量で選ぶポイント


iPhone MagSafe対応 モバイルバッテリーの容量は、主に5000mAhと10000mAhの2種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
5000mAhの特徴
5000mAhのモバイルバッテリーは、iPhoneを約1回フル充電できる容量です。コンパクトで軽量なモデルが多く、日常的な持ち歩きに適しています。重さは100gから130g程度で、ポケットにも入るサイズ感です。
5000mAhがおすすめな人
通勤通学で少しバッテリーを補充したい方、軽さを重視する方、価格を抑えたい方には5000mAhがぴったりです。
10000mAhの特徴
10000mAhのモバイルバッテリーは、iPhoneを約2回フル充電できる容量です。出張や旅行など、長時間の外出時に安心です。ただし、重さは200g前後になるため、5000mAhモデルよりも重く感じます。
8000mAhという選択肢
最近では8000mAh程度の中容量モデルも増えています。iPhoneを約1.5回から1.8回充電でき、容量と携帯性のバランスが取れています。超薄型設計の8000mAhモデルなら、10000mAhよりも薄く軽量で持ち運びやすい製品もあります。
薄さと軽さの重要性

MagSafe対応モバイルバッテリーはiPhoneに取り付けたまま使用するため、薄さと軽さが使い勝手を大きく左右します。
理想的な厚さ
厚さは14mm以下を目安に選ぶのがおすすめです。業界最薄クラスと言われるモデルは8mmから10mm程度で、充電しながらiPhoneを操作しても違和感がほとんどありません。厚さが15mmを超えると、片手での操作がしづらくなります。
適切な重さ
重さは140g前後が目安です。iPhone 14本体が約172gなので、合計で300g程度になり、リンゴ1個分くらいの重さです。この程度なら片手で持って操作しても疲れにくいでしょう。重さが150gを超えるモデルは、長時間手に持つと負担を感じやすくなります。
充電速度とW数について

7.5Wと15Wの違い
iPhoneのQi充電の上限は7.5Wですが、MagSafeなら最大15Wまで対応しています。15W対応のモバイルバッテリーなら、7.5Wの製品よりも約2倍の速さで充電できます。急いで充電したい時には、この差が大きく感じられるでしょう。
有線接続との併用
多くのMagSafe対応モバイルバッテリーは、USB Type-Cポートも搭載しています。ワイヤレス充電は便利ですが、有線接続なら20Wから30Wの急速充電も可能です。状況に応じて使い分けられる製品がおすすめです。
変換ロス率にも注目
ワイヤレス充電は有線充電と比べて、変換ロス率が高くなります。変換ロス率が30%程度の製品を選ぶと、電力を無駄なく使えます。
安全性の確認ポイント

モバイルバッテリーは常に持ち歩くものなので、安全性が非常に重要です。
PSEマークは必須
PSEマークは、電気用品安全法の基準を満たした製品にのみ付けられるマークです。PSEマークがない製品は販売自体が禁止されています。購入前に必ずPSEマークの有無を確認しましょう。
保護機能の確認
過充電保護、過放電保護、過熱保護、短絡保護といった安全機能が搭載されているか確認しましょう。これらの機能があれば、異常時に自動的に充電が停止されます。
便利な機能をチェック
パススルー充電
パススルー充電とは、モバイルバッテリー本体を充電しながら、同時にiPhoneも充電できる機能です。就寝前にセットしておけば、朝には両方とも満充電の状態で出かけられます。
スタンド機能
スタンド付きのモバイルバッテリーなら、充電しながら動画視聴ができます。縦置きと横置きの両方に対応している製品もあり、用途に応じて使い分けられて便利です。最新のiOSでは、横画面で充電するとスタンバイモードが使えるため、スタンド機能は特に重宝します。
ウェイクアップ機能
電源ボタンを押さなくても、iPhoneを近づけるだけで自動的に充電が始まる機能です。ちょっとした工夫ですが、使い勝手が大きく向上します。
磁力の強さも重要

MagSafe対応モバイルバッテリーの磁力が弱いと、持ち歩いている間にズレたり落ちたりする可能性があります。
耐荷重の目安
マグネットの耐荷重は400g以上が理想です。耐荷重が強ければ、iPhoneを持ち上げてもモバイルバッテリーが一緒についてくるため、そのまま使用できます。弱いとモバイルバッテリーだけが落ちてしまいます。
ケースとの相性
MagSafe対応ケースを使用していれば問題ありませんが、厚いケースや金属製のケースは磁力を弱める可能性があります。ケースなしか、MagSafe対応ケースでの使用がおすすめです。
価格とコストパフォーマンス

MagSafe対応モバイルバッテリーの価格は、容量や機能によって大きく異なります。
価格帯の目安
5000mAhの製品は3000円から5000円程度、10000mAhの製品は5000円から8000円程度が相場です。有名ブランドの製品はやや高めですが、安全性やサポート体制を考えると安心感があります。
コスパの良い選択
初めてiPhone MagSafe対応 モバイルバッテリーを購入するなら、5000mAhから8000mAhの中容量モデルがおすすめです。価格と性能のバランスが良く、日常使いに十分な容量です。
セールを活用
Amazonのプライムデーやブラックフライデーなどのセール時期には、通常より20%から30%程度安く購入できることがあります。急ぎでなければ、セールを待つのも一つの方法です。
使用上の注意点
熱への配慮
ワイヤレス充電は有線充電よりも発熱しやすい特性があります。特に夏場や、充電しながらゲームをプレイするような場合は注意が必要です。本体が熱くなりすぎたら、一度充電を中断して冷ましましょう。
カメラレンズとの干渉
iPhoneのカメラレンズは本体から少し出っ張っています。カメラレンズに干渉しない設計のモバイルバッテリーを選べば、充電しながら写真や動画の撮影も快適にできます。
機内持ち込みについて
モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む場合、容量制限があります。100Wh以下なら機内持ち込みが可能で、10000mAhのモバイルバッテリーは約37Whなので問題ありません。ただし、預け入れ荷物には入れられないので注意しましょう。
よくある質問


Androidでの使用
MagSafeはApple独自の技術ですが、最新のGoogle Pixel 9以降のモデルはQi2という互換規格に対応しています。ただし、現時点ではAndroidでMagSafe充電ができる機種は限られています。有線接続ができるモデルなら、Android端末でも使用可能です。
充電しながら使える
MagSafe対応モバイルバッテリーは背面に取り付けるため、充電しながら通常通りiPhoneを操作できます。電話をかけたり、SNSをチェックしたりといった日常的な使い方に影響はありません。

充電時間
モバイルバッテリー本体の充電時間は、容量と充電器の出力によって異なります。5000mAhなら約2時間から3時間、10000mAhなら約3時間から4時間が目安です。20W以上の急速充電器を使えば、さらに短時間で充電できます。
iPhone MagSafe対応 モバイルバッテリーは、ケーブル不要で手軽に充電できる便利なアイテムです。容量、薄さ、充電速度、PSE認証といったポイントをチェックして、自分の使い方に合った製品を選びましょう。
日常的に持ち歩くなら5000mAhの薄型軽量モデル、出張や旅行が多いなら10000mAhの大容量モデル、バランスを取るなら8000mAh程度の中容量モデルがおすすめです。マグネットでピタッと吸着する快適さを、ぜひ体験してみてください。



バッテリー残量表示
LEDインジケーターで残量が確認できる製品を選びましょう。充電し忘れを防げます。4段階表示が一般的ですが、デジタル表示でパーセント表示される製品もあります。