

ハイコーキの電動工具を使っている方にとって、バッテリーは消耗品です。予備のバッテリーを複数持っておきたいところですが、純正品は価格が高めなのがネックになります。そこで候補に上がるのが互換バッテリーですが、品質や安全性が気になるところです。
中国製の安価な互換バッテリーも多く出回っていますが、やはり日本製または日本メーカーが企画した製品の方が安心できます。今回は、ハイコーキの互換バッテリーで日本製または日本企業が取り扱う製品について、その特徴や選び方を詳しく見ていきます。
日本製のハイコーキ互換バッテリーとは

まず最初に知っておきたいのが、完全な日本国内製造のハイコーキ互換バッテリーは現状ほとんど存在しないということです。ただし、日本企業が企画・設計し、品質管理を徹底した製品は複数存在します。
代表的な日本メーカー
ハイコーキの互換バッテリーで日本製または日本企業が扱う代表的なブランドとしては、リビルドストア(Rebuild Store)やデジフォース(DIGIFORCE)などがあります。これらは日本企業が運営しており、PSEマークの取得や保証制度も整っています。
純正品と互換バッテリーの違い

ハイコーキの純正バッテリーと互換バッテリーには、いくつかの違いがあります。最も大きな違いは価格面です。純正品が15000円前後するのに対し、日本製の互換バッテリーは8000円から10000円程度で購入できます。
性能面での比較
日本メーカーが扱うハイコーキの互換バッテリーの中には、純正品と同等またはそれ以上の性能を謳う製品もあります。特にリビルドストアの製品は、Samsung製のセルを採用しており、容量や持続時間で純正品に匹敵するとの評価を受けています。
セルの品質が重要
バッテリーの性能を左右するのは、内部に使われているセル(電池)の品質です。Samsung製やLG製など、世界的に信頼されているメーカーのセルを採用している互換バッテリーは、性能面でも期待できます。
価格面でのメリット
複数のバッテリーを揃える必要がある場合、コストの差は大きくなります。例えば18V 6.0Ahのバッテリーを3個揃えるとすると、純正品なら45000円程度かかりますが、日本製の互換バッテリーなら27000円程度で済みます。この差額で別の工具を購入できるほどです。
安全性で選ぶポイント

互換バッテリーを選ぶ際に最も重視すべきなのが安全性です。リチウムイオンバッテリーは取り扱いを誤ると発火の危険性もあるため、しっかりとした安全基準をクリアした製品を選ぶ必要があります。
保護機能の確認
日本製のハイコーキ互換バッテリーには、過充電防止機能、過放電防止機能、過熱保護機能、短絡保護機能、過電流保護機能などが搭載されています。これらの保護機能がしっかり備わっているかどうかは、購入前に確認すべきポイントです。
保証期間とサポート体制
日本企業が扱う互換バッテリーの多くは、1年間の保証が付いています。また、問い合わせ窓口が日本語対応であることも、トラブル時の安心材料になります。海外の通販サイトで購入する格安の中国製品とは、この点で大きく異なります。
リビルドストアのハイコーキ互換バッテリー
日本製のハイコーキ互換バッテリーとして特に評価が高いのが、リビルドストア(Rebuild Store)の製品です。
リビルドストアの特徴
リビルドストアは日本企業が運営するブランドで、ハイコーキの互換バッテリーにおいてはSamsung製のセルを採用しています。購入者からのレビューでは、純正品と同等のパフォーマンスで、中国製の格安互換品と比較して約1.5倍の持続力があるとの報告もあります。
対応モデル
リビルドストアのハイコーキ互換バッテリーは、BSL1860などの18Vシリーズに対応しています。ハイコーキの純正充電器でも問題なく充電できるため、既存の環境をそのまま活用できます。
デジフォースのマルチボルト対応バッテリー
デジフォース(DIGIFORCE)も日本企業が展開するブランドで、特にマルチボルトシリーズの互換バッテリーに注力しています。
マルチボルトとは
ハイコーキのマルチボルトバッテリーは、36Vと18Vを自動で切り替えられる画期的な仕組みです。デジフォースのハイコーキ互換バッテリーもこの機能に対応しており、BSL36A18Xの互換品として使用できます。
マルチボルトのメリット
36V工具でも18V工具でも同じバッテリーが使えるため、工具を買い足す際の選択肢が広がります。これから電動工具を増やしていく予定の方には特におすすめです。
デジフォース製品の仕様
デジフォースのマルチボルト互換バッテリーは、36V時に2.5Ah、18V時に5.0Ahの容量を持ちます。高品質で信頼性が高く、長寿命を謳っています。こちらもPSEマーク取得済みで、日本の安全基準をクリアしています。
購入時に確認すべきポイント

対応機種の確認
お持ちのハイコーキ電動工具に対応しているかどうかを必ず確認しましょう。18Vシリーズなのか、14.4Vなのか、マルチボルトなのかによって、選ぶべきバッテリーは異なります。ハイコーキの互換バッテリーで日本製を選ぶ際も、この点は同じです。
充電器との互換性
互換バッテリーが純正の充電器で充電できるかどうかも重要なポイントです。日本メーカーの製品は基本的に純正充電器に対応していますが、念のため購入前に確認しておくと安心です。
急速充電器への対応
ハイコーキの最新型充電器は12A充電に対応していますが、すべての互換バッテリーが対応しているわけではありません。対応充電器の情報を事前に確認しておきましょう。
販売店の信頼性
Amazonや楽天などの通販サイトで購入する場合、販売店が正規代理店かどうかを確認しましょう。日本企業の直営店舗から購入するのが最も安心です。保証を受ける際にも、正規ルートでの購入が条件になることがあります。
ユーザーレビューから見る評価
日本製のハイコーキ互換バッテリーを購入した方々のレビューを見ると、概ね好意的な評価が多く見られます。
ポジティブな評価
購入者からは、純正品と同等の性能を発揮すること、フィット感が良好であること、一日中使える容量があることなどが評価されています。特にリビルドストアのハイコーキ互換バッテリーは、純正品と変わらない使用感との声が多いようです。
注意すべき点
一方で、装着時や脱着時に少し硬く感じるという意見もあります。これは個体差もあるようですが、使用を重ねることで馴染んでくるケースが多いようです。また、互換バッテリー全般に言えることですが、純正品との相性や充電器との組み合わせによっては、まれに不具合が出る可能性もゼロではありません。
中国製との違いを理解する
市場には中国メーカーの格安ハイコーキ互換バッテリーも多く出回っています。日本製との違いを理解しておきましょう。
価格だけで選ぶリスク
中国製の格安互換バッテリーは、日本製よりもさらに安価で購入できます。しかし、品質管理が甘いケースもあり、容量表示が実際と異なる、寿命が短い、安全性に問題があるといったトラブルも報告されています。
コスパと安全性のバランス
確かに中国製は安いですが、すぐに使えなくなったり、最悪の場合発火のリスクもあります。ハイコーキの互換バッテリーで日本製を選ぶことは、長期的に見ればコスパが良く、何より安全性が高いと言えます。
サポート体制の違い
日本企業が扱う互換バッテリーは、日本語でのサポートが受けられます。一方、海外の通販サイトで購入した中国製品は、トラブル時の連絡が取りづらく、保証も受けにくいのが現状です。
バッテリーを長持ちさせるコツ
日本製のハイコーキ互換バッテリーを購入したら、できるだけ長く使いたいものです。適切な管理で寿命を延ばしましょう。
保管環境に注意
リチウムイオンバッテリーは、極端な高温や低温に弱い性質があります。直射日光の当たる場所や、冬場の屋外での保管は避けましょう。室温での保管が理想的です。
充電のタイミング
完全に放電してから充電するのではなく、残量が少なくなったら充電するサイクルを繰り返すのが理想です。また、長期間使わない場合は、50%程度充電した状態で保管すると劣化を抑えられます。


ハイコーキの互換バッテリーで日本製または日本企業が取り扱う製品を選ぶことは、安全性とコストパフォーマンスを両立する賢い選択です。リビルドストアやデジフォースといった信頼できる日本企業の製品なら、PSEマーク取得や保証制度も整っており、安心して使用できます。
純正品と比べると価格は約半額程度に抑えられ、性能面でも遜色ないレベルを実現しています。特に複数のバッテリーを揃える必要がある方や、予備バッテリーを手頃な価格で入手したい方にとって、日本製のハイコーキ互換バッテリーは検討する価値が十分にある選択肢といえるでしょう。



保証期間内の動作確認
購入後はできるだけ早めに動作確認を行い、問題があれば保証期間内にメーカーに連絡することをおすすめします。